4月6日(火)、ダバオ市議会はミンダナオ島やダバオ地域で発生が確認されているアフリカ豚熱(ASF)のダバオ市への流入を水際で抑え込むため、アフリカ豚熱が発生している地域からダバオ市への豚肉及び豚肉製品の輸入や販売等を禁止する条例案を可決した。
条例の草案を作成した農業及び食品に関する委員会所属のアベーラ市議によると、本条例はフィリピン国内での調達、購入、取引、輸送に従事するすべての人や企業、個人事業主、ベンチャー、協同組合および協会に対して有効となると述べている。
条例の違反者には罰金刑及び禁固刑が適用され、一回目の違反者には3,000ペソ、二回目の違反者には4,000ペソ、三回目の違反者には5,000ペソ及び営業及び許可書の取り消しまたは車両の没収や6カ月以内の懲役刑など、非常に厳しい措置が適用される。
農業省ダバオ支部によると、2020年1月から2021年2月5日までの間にダバオ地方でアフリカ豚熱の発生を抑え込むために既に処分された豚は41,831頭になるという。処分された豚はダバオ市が4,463頭、ダバオオキシデンタル州では23,326頭、ダバオデルスル州は6,431頭、ダバオデル・ノーテ州では4,599頭、ダバオデオロ州は2,330頭、ダバオオリエンタル州は682頭である。
条例の公聴会に出席していたダバオ養豚協会の会長は、今回の条例可決に関して賛成の意を示している。同会長は地元紙の取材に対して、本来この問題は農業省など国レベルで対処するべきだと思うが、農業省は対応に失敗しアフリカ豚熱が拡大してしまった。ゆえに地方自治体レベルで確実な条例の施行に期待したいと述べた。