1月11日(月)、ダバオ市のサラ・ドゥテルテ市長は地元のラジオ番組に出演し、新型コロナウィルス感染予防のためのワクチン接種に関して、ダバオ市はアストラゼネカ社と正式にワクチンの供給に関して契約を結んだことを公表した。ワクチンの供給は早くとも2020年の7月以降になるということだ。
サラ市長によると、ワクチンの供給を受けるための必要な書類は既にアストラゼネカ社に提出済みで、同社との交渉については昨年の10月頃から交渉を進めてきたこともあって特に問題なく契約を締結できたということだ。ダバオ市とアストラゼネカ社の交渉締結は、フィリピン政府や保健省等の関係機関が許可、市議会も1月8日(金)に承認している。
ただ、アストラゼネカ社から提供されるワクチンの量は、ダバオ市の推定人口180万人全てに対応できる供給量ではないため、市では少なくとも120万人の市民へ摂取できる体制を整えるとともに政府が許可した同社以外の製薬会社ともワクチンの供給についてできるだけ早く交渉を進めるという。
フィリピンのワクチンの供給については、2021年中に7000万人の国民に接種するために合計1億4800万回分を輸入することを目標にしている。既にフィリピン政府や各地方自治体がアストラゼネカ社及びインドの製薬・バイオテクノロジー大手セルム・インスティテュート・オブ・インディア社と計3000万回分のワクチン供給について合意している。
また、ワクチン費用は効果が期待される2回分の接種で、英国アストラゼネカ社が610ペソ、米国ファイザー社が2,379ペソ、米国モデルナ社3,904ペソから4,504ペソ、米国Novavax社が366ペソ、ロシアのガマレーヤ社が1,220ペソ、中国の科興控股生物技術(シノバック・バイオテック)社が、3,629ペソと各社の費用も公表されている。