【News】対面授業の再開、ダバオ地方での反応は?

コロナ禍で、フィリピンの教育は「対面授業の禁止」という状況が続いている。この状況に対し、フィリピン国内ではまずパイロット校において「対面授業を再開する」動きになっている。ダバオ地方はどのような動きになっているのだろうか?

12月14日月曜日にダバオ市長のサラ・ドゥテルテ=カルピオ氏が言及した後、各地方内の新型コロナウイルス(Covid-19)の感染リスクが少ない地域において、選ばれた学校で対面授業の試験運用をおこなうという教育省の計画が出た。来年1月の1ヶ月間の実施を予定している。

これに対し、教育省長官のレオノル・ブリオネス氏は、ダバオ市、マニラ首都圏、およびコタバト州は試験運用を辞退することを明らかにした。しかしサラ市長は、これに対しダバオ・タスクフォースからは辞退に関する書類や声明は出ていないと語った。そして、今の状況ではクリスマス明けには対面授業をおこなわないと言及した。少し先にはなるが、対面授業の再開には前向きな姿勢がうかがえる。

では、現場の声はどうだろうか。教育者団体のAlliance of Concerned Teachers (以下ACT)ダバオ支部のレイナルド・パルディロ氏は、Covid-19の感染リスクが低い地域でも対面授業を再開すべきではないと語った。その理由について、パルディロ氏は2点挙げた。1点目は衛生の問題である。各学校にきれいな水が無いなど、衛生面の課題を指摘した。2点目は交通の問題である。バスなどの交通手段内でCovid-19の感染拡大が進む危険性があると、同氏は指摘している。

さらに、ダバオ市内の公立学校の一部は、現在 (Covid-19)感染者のための一時的な治療および監視施設(temporary treatment and monitoring facility:TTMF) などのCovid-19関連の施設として活用されている。これらの学校で対面授業を再開するのは、現状では難しい。

今後Covid-19の感染が落ち着いてきても、対面授業の再開に至るにはまだまだ課題が山積みのようだ。