【News】ダバオとサマル島を繋ぐ橋梁建設工事の着工に遅延の可能性も

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5月24日(日)、ダバオ市の対岸にあるサマル島のアイランドガーデン市のウイ市長は、フィリピンにおける新型コロナウィルス感染拡大の影響で、今年予定されているダバオとサマル島を繋ぐ橋の建設工事の着工に遅延が発生するかもしれないと地元メディアの取材に懸念を伝えた。

同市長は、橋梁工事の遅延が発生するかもしれない理由に、フィリピンやダバオにおける新型コロナウィルス感染拡大の影響を理由にあげ、建設工事予算が再編成されるような状態にならないことを望んでいると述べた上で、今のところダバオデルノーテ州知事が公表した通り、7月1日の起工で進んでいるという。

同知事によると、橋梁の起工式は7月1日にダバオ市のアズエラコーブとアイランドガーデン市の バランガイ(行政の最小単位)カリクリックで同時に実施される予定であり、この2か所は橋を繋ぐ起点と終点となる場所であるということだ。橋梁工事は、フィリピン国家経済開発庁(NEDA)と投資調整委員会(ICC)が2019年11月に承認した計画のひとつである。

フィリピン国家経済開発庁(NEDA)と投資調整委員会(ICC)は橋梁工事計画にODA(政府開発援助)を通じ、230億ペソの予算計上をしている。しかしながら、サラ・ドゥテルテ市長は建設予定地に居住する家族らが橋梁工事に反対をしており、工事反対の書面を当局に提出していると述べている。

新型コロナウィルス感染拡大の影響のみならず、建設予定地の一部住民の反対もある中、当初の予定通りに橋梁工事が起工するのかどうか、落ち込むサマル島やダバオ市の観光産業復活の可能性を大いに秘めているプロジェクトでもあるゆえ、今後の動向に注目していきたい。