2021年10月21日(木)、ダバオ市の対岸にあるサマル島アイランドガーデン市のウイ市長は、地元のラジオ番組に出演し、新型コロナウィルスワクチンを完全に接種した国内外からの観光客受入れを再開するための市長令を発令する予定であると述べた。現時点ではダバオ地方からの観光客のみが受け入れを許可されてきたが、政府による規制緩和と新型コロナウィルスの感染状況が沈静化している状況もあり、同島の主要産業である観光業の再開に向けて行政として後押ししたい考えた。
ウイ市長は、ダバオ地方に居住していない域外からの観光客についてはワクチン接種が前提だとし、ワクチン接種をしていない観光客は受け入れない方向性を示しながらもダバオ地方に居住している域内の観光客に関しては、ワクチン接種をしていない、完了していない者であっても引き続き受入れを許可するとしたが、その場合に限っては事前に訪問先への予約を完了していることが条件となっていると述べている。
また、ダバオ国際空港で到着時に偽のPCR検査陰性証明が提出された事例を鑑みると、仮に偽のワクチン接種証明書を提出して島内に来るものがいることが判明した場合は、厳粛に対応すると述べ、ダバオ地方外からの観光客受け入れを再度禁止にすることも考えられると警告している。サマル島はダバオデルノーテ州に属し、10月31日までは政府が定める規定では警戒レベル3に指定されており、リゾート施設の収容人数は30%までとなっているが、サマル島は実情にあわせて地方自治体として60%の入場を認めている。
規制緩和は他にも進んでおり、移動制限はダバオ市からサマル島を結ぶ乗り合いバス路線は10月14日から朝6時から夜の6時まで再開され、お酒の販売提供禁止令も朝の9時から夜の9時までは許可されることになった。サマル島は観光業が主産業であるため、アイランドガーデン市では段階的に新型コロナウィルス感染拡大に伴い導入してきた規制を緩和していきたいとしている。