フィリピン保健省ダバオ支部によると、5月26日現在、新型コロナウィルスに感染したダバオ市内の患者の総数は249名であることが発表された。うち22名が死亡し、111名は既に回復したという。1日で新たに18名の感染者が確認され、うち半数の9名は先日閉鎖されたアグダオ公設市場がある居住区からであった。
ダバオ市では4月4日から5月15日まで強化されたコミュニティ防疫施策を導入していたが、その措置を緩和して5月16日から一般的なコミュニティ防疫に移行している。しかしながら、集団感染が疑われるケースも発生し、市内七か所のバランガイ(行政の最小単位)は非常に危険度が高い場所として立入制限区域に指定されている。
サラ・ドゥテルテ市長は、31日に期限を迎える一般的なコミュニティ防疫(GCQ)延長の是非について、6月1日以降に現状よりも厳しい隔離措置に戻ることはないと述べており、現状維持もしくはさらに規制を一段階緩和したコミュニティ防疫施策に移行する可能性を示唆しているが、市内の感染者数は一向に減少傾向にならず、社会経済活動の再開と、感染拡大防止策で難しい判断を求めれられている。
一般的なコミュニティ防疫は今月末に期限を迎える。経済活動は制限付きではあるが、徐々に再開し始め、市内各所では渋滞や混雑も発生しているが、市がさらなる緩和に踏み切るのか、あるいは現状維持とするのか、その判断が注目されている。