ダバオ市内で何件もの残虐事件を起こした容疑があり、新人民軍(New People’s Army)の上級リーダーと伝えられている、エリザルデ・カニェーテ(ELIZALDE Cañete)、別名カ・ジンゴイ(Ka Jinggoy)が5月29日、ダバオ市警察(Davao City Police Office 以下、DCPO)の本部に移送された。
カニェーテは、体に受けた幾つもの銃創の治療を受けていた、ブキドノン州のドン・カルロスドクターズホスピタルを5月28日に退院し、そのまま逮捕された。5月11日のブキドノン州キタオタオでの政府軍との衝突により、彼は頭に2発、そして体に4発の銃弾を受けていた。カニェーテとその母親は、ブキドノン州からフィリピン空軍のヘリコプターで、市内ササ地区にある旧空港に移送され、凶悪犯罪者であるカニェーテには、ダバオ市機動部隊、DCPO、そしてSWATチームが護衛にあたった。
DCPO署長である、アレクサンダー・タグム警視正によると、カニェーテには12件の容疑がかけられており、不法拘束と4件の殺人は保釈が認められず、それに加え、集団窃盗、殺人未遂があり、その全てに対し地方裁判所リージョン11から令状が出されている。
カニェーテは、マア地区にあるダバオ市刑務所への移送命令が裁判所から出るまで、一時的にDCPOの留置所に拘留される。タグム氏によると、カニェーテは彼の保護拘置時の弁護士の接見以外には誰との面会も許可されず、高セキュリティーの下に置かれるという。
NPAリーダーの逮捕は、ダバオ地方で活動する共産党員にとって大きな打撃となることであろう。