フィリピン自閉症協会ダバオ支部は、自閉症に対する人々の関心を高めたり、認識を変えることにより、誤った通念や誤解を解こうとしている。 支部代表のパレナス氏は、普及啓発により障害をもつ人々を社会で支えることができればと話す。
氏は、「多くの人々がまだ自閉症という障害への理解が乏しいことから、自閉症は社会的懸念事項となっています。中には、自閉症の子供たちを非難する人もいます」と述べ、さらにこうも話した。 「自閉症の子供たちは、障害があり、特別な支援が必要な人々です」。「多くの人々は、支援の必要な子供たちとどう接すればいいのかわかりません。中には、誤解をしている人もいます」。「自閉症の子供たちは、暴力的ではなく、正常ではないわけでもありません」。
氏によると、自閉症の人たちのそばにいる人が自閉症への理解が浅く、そのことにより、多くの自閉症の人達が苛めを受けているとのこと。苛めはしばしば低い自尊心を生み出し、時には鬱病をも引き起こす。 氏は、教育機関を招待し、自閉症の子供たちをどう守るかを説明したり、市民を招待し、発達障害の現実について学び、偏見をなくす活動を行っている。生徒や教師に知識があることは、障害のある人にとってよりよい環境を作り出すことになるだろうと、氏は説明する。
フィリピン国内で、2008年時点でおよそ50万人、現時点では100万人の自閉症の人達がいるとみられる。ただ、調査のされていない地域もあるので、数はもっと多いだろうとのこと。また、特に貧困家庭では、親が自分たちの子供が自閉症だとわからないケースもあり、その結果、正しい治療介入ができなくなっている。 自閉症には早めの発見が重要であり、そのことは脳と行動の発達を改善することにつながる。
1月14日から20日はフィリピン自閉症啓発週間であり、14日(日)には、自閉症への人々の理解と関心を高めるため、全国でパレードが行われ、ダバオではSMラナンショッピングモールにて行われた。