ミンダナオ島北東部に位置するスリガオ市は、昨年12月の台風オデットの壊滅的な被害を乗り越え、無事に第39回ボノック・ボノック・マラジャウ・カラジャウ祭を開催した。
これは、9月第1週末にスポーツ・コンプレックスで行われたストリートダンスコンテストのショーでのパブロ・イブ・ドゥムラオ2世市長のスピーチの一節である。「皆さんには、毎年、ボノック・ボノック祭を祝うために参加してもらいたい。毎年参加することで、神への感謝を忘れず、一貫して表現することが大切だ」と市長は挨拶した。
ボノック・ボノック祭は、スリガオ市の守護聖人であるサン・ニコラス・デ・トレンティノを記念して毎年9月に開催される、スリガオ市最大の宗教行事である。この祭りに訪れた観光省のマイラ・パズ・バルデロサ=アブバカル次官は、このような祭りは観光客を誘致する方法の1つであり、非常に重要な意味を持つと語った。
「観光客が祭りを見に来るだけでなく、地域社会に利益をもたらすという重要な役割を果たしている。例えば、宿泊施設や事業所の支援、郷土料理や交通サービスの消費による地域経済の活性化、旅行者が祭りを体験しながら探索できる他の観光スポットの紹介などである」とバルデロサ=アブバカル次官は付け加えた。
ストリートダンスコンテストには「フェスティバル・オブ・フェスティバル」と「ボノック・ボノック・ベース」の2つの部門がある。フェスティバル・オブ・フェスティバル部門で優勝に輝いたのは、Agusan del Sur Artists Guildで、賞金100万ペソを受け取った。準優勝はアグサンデルノルテ州ナシピットからの参加者、第3位はスリガオ市国立芸術高校特別プログラムのチームで、それぞれ50万ペソと30万ペソの賞金を受け取った。
ボノック・ボノック・ベース部門では、スリガオ私立中央小学校が優勝し、賞金50万ペソを獲得した。準優勝はスリガオ市国立高校のHingas San Juan Performing Arts、第3位はカンラニパ国立高校のBagtik Sumasajaw Nan Canlanipaのチームで、それぞれ賞金35万ペソと20万ペソを獲得した。
地元の歴史専門家によると、この祭りのルーツはスリガオの先住民族であるママンワ族にあるという。「ボノック」とは「豪雨」を意味し、天からの祝福を象徴している。この言葉を繰り返すことで、絶え間なく降り注ぐ恵みの雨を表現している。
ミンダナオ島のまちにはそれぞれの象徴的なお祭りがあるが、ボノック・ボノック祭もその1つだ。ダバオでは祭りのシーズンは過ぎたが、他の地域ではまだの場所もある。フィリピンのローカルなお祭りの熱気を感じる旅行も楽しいかもしれない。
【特集】カダヤワン祭2023 #1 「オープニングセレモニー・屋台・民族音楽コンペ」
【News】ダバオのお隣ブキドノン州のカアムラン祭りが財政難により縮小、来年の盛り返しに期待