日本の、独立行政法人国際協力機構(JICA:Japan International Cooperation Agency)とフィリピンの公共事業道路省(DPWH:Department of Public Works and Highways)は、ダバオ川の水害対策を中心とした基本計画を作成するための調査を、共同で行うことが明らかになった。
ダバオ市のサラ・ドゥテルテ・カルピオ市長は、12日火曜日に行われた市の方針演説の中で、洪水の原因となる重要な地域を特定する調査を行っていくと発表。調査は、雨季に、河川の水位が上昇することによって起こる洪水被害を軽減させることが目的で行われ、調査後にプロジェクトとして具体的な対策を実施していく。
DPWHダバオ地方オフィスのオルティス氏は、「ダバオ川と同様に、大雨時に水位が上昇するマティナ-パンギ川やタロモ川も調査対象に含まれている。調査では、さまざまな気象条件における川の水位や、既存の洪水対策構造の調査も行っていく」と話した。
また、「これらの河川は、すでに、市政府やその他の政府機関によって洪水対策が行われているが、全ての場所をカバーしておらず、設備が維持されていない場所もある。問題点の追及を行い、解決策を見い出す為に、徹底的に調査していく必要がある」と述べた。
JICAとDPWHダバオ地域は、ダバオ市の建築土木課と連携して、市の既存の排水システムを調べていく。研究調査は来年(2018年)の前半に開始され、期間は6ヶ月から1年になる予定とのこと。洪水で命を落としている人もいることから、一日も早く改善されることが望まれている。