皆さんこんにちは! ダバオッチのミズキです。いよいよ開幕したカダヤワン祭2023。ダバオッチでは2017年以来6年ぶりにイベント毎の特集を組んでいきます。
今回は、オープニングセレモニーと食べ物の屋台、そして民族音楽コンペティションを取材しました。日本のお祭りとはかなり雰囲気が違うので、新鮮なところもあるかと思います。ぜひ次回以降の記事とあわせてお楽しみください!
今年のカダヤワン祭のスケジュールや、カダヤワン祭の概要はこちらの記事から確認できます。
目次
オープニングセレモニー (Pag-abli sa Kadayawan)
オープニングセレモニーは午後3時からの予定が4時前に開始されました。平日午後にも関わらず、席がほとんど埋まるくらいの人が集まっています。
式はキリスト教の儀式的な側面が強く、アーメンを唱えたり十字架を切ったりする場面がありました。大司教のお話は、英語があんまり聞き取れないのもあり、全校集会での校長先生のお話みたいでした。
ふと後ろを振り返ると、各部族を代表する「ヒヤス(Hiyas=宝石)」の方々がちょうど来たところで、写真を撮らせてもらうことができました。皆さん、それぞれの部族の衣装が似合っていて素敵ですよね。あと平均して皆さん物凄いハイヒールなので、足と体幹と根性の強靭さを尊敬せずにはいられません。
ヒヤスの方々の晴れ舞台は次回以降の記事でご紹介します。
そうこうしているうちに式が終わり、筆者もカダヤワンの屋台のあるダバオ市の中心部へと向かいます。実はその前に、開会式会場となったマグサイサイ公園の民族村の家を何軒か回ったのですが、そちらもまた後日。
屋台 (Tabuan sa Kadayawan)
ダバオ市役所前に到着! ここもカダヤワン仕様の装飾がライトアップされています。気合が入っていますね。この隣にあるリサールパークに屋台が並んでいます。
会場のリサール公園を一周するようにお店がずらり。軽食やスイーツ、おしゃれなドリンク、ナイトマーケットっぽいメニューが全部楽しめます。どちらかというとフルーツやスイーツ系が多いような印象を受けました。
筆者の身体はこの時ビタミンと甘味を欲していたため、「Fruits-in-Cup」というお店のフルーツカップ・ストロベリー(125ペソ)と「Cookiephile」というお店のレッドベルベットクッキー(65ペソ)を購入。
フルーツカップはクリームの上にかけるジャムをイチゴとブルーベリーから選べます。9種類のフルーツがカップいっぱいに詰まっており、125ペソで食べていい量を明らかに超えています。クッキーは表面からのぞくチョコチップだけでなく、中にもヌテラが入っており、普通のクッキーよりもちょっぴり幸福度が高くなる仕組み。嬉しいですね。
この日(8/10)のこの時間帯はまだバンド演奏はなかったのですが、バンド演奏を聴きながらダバオのグルメをぐるっと楽しめるようになっていました。
民族音楽コンペティション (Agong ug Kulintangan sa Kadayawan)
続いては民族音楽コンペティションです。それぞれの部族の伝統的な音楽を披露してくれます。筆者は3つの部族の演奏を聴いてきました。会場はご覧の通りの大盛況。立ち見でも舞台が見えるかどうかといった具合です。
バゴボ・クラータ族の演奏では、様々な大きさのゴングが連なった楽器がパッと目につきます。打楽器の不思議な響きと共に歌が重なって、独特のしらべが完成しています。繰り返されるメロディーは一度聴いたらしばらく忘れられません。
アタ族の演奏は、木の棒を持って丸太をリズミカルに叩く音色が特徴的。思わず混ざってしまいたくなる魅力があります。クライマックスでは丸太を叩きながらその下をくぐるという大技も披露されました。
バゴボ・タガバワ族の演奏は、ストレージの関係で動画がないのですが、写真からでもバゴボ・クラータ族と使用する楽器がよく似ていることがわかります。しかし、マイクのところに立っている男性が使う笛の音はこちらの演奏ならでは。まろやかかつこざっぱりとした音色が情緒あるメロディーを奏でます。
まとめ
カダヤワン祭開幕初日とその翌日の様子をお届けしました。「お祭り」よりも「フェスティバル」といった方がしっくりくるような、底抜けの明るさを味わっていただけたかと思います。
今回フォーカスが当たったのは食と音楽でしたが、そのうち音楽はこれ以降のイベントでも度々披露されますし、会場の1つであるマグサイサイ公園の民族村から絶えず聞こえてくるものでもあります。ダバオの都市部ではあまり聞かないメロディーが多く、このような場が文化継承や周知に大きな意味を持っていることを実感します。
また、オーディエンスの態度も、伝統文化を楽しく受け入れようという感じで、日本の厳かな態度に慣れていると最初はちょっと面食らいます。このくらいのフランクさ、身近さで、伝統的なものを「楽しい」ものだと捉える心意気は、ぜひ見習いたいものです。
次回以降の記事でもカダヤワンのイベントを特集していきますので、ダバオの皆さんと一緒にこのお祭りを楽しみましょう!