6月3日から9日までカンボジアで開催された東南アジアのパラスポーツの祭典、ASEANパラ競技大会2023。その陸上競技で、ダバオ市のArvie John Arreglado選手が銀メダル2個と銅メダル1個を獲得し、フィリピンを沸かせた。
Arreglado選手は、男子三段跳びT47(片腕の動きに軽度から中等度の障害又は手足が欠損している走者のクラス)と男子走り幅跳びT47で銀メダル、男子1000メートルで銅メダルに輝いた。同選手は昨年のASEANパラゲームに初出場の際も、男子200メートルT47と男子走り幅跳びT47で2つの銅メダルを獲得している。
元々は奨学金を確保するために競技を続けていたというArreglado選手だが、卒業後も熱意は衰えず、現在もこうして成績を残している。「陸上競技が今の情熱の向く先なので、プレーはやめなかった。ダバオ市だけでなく、国のためにプレーし続けることができて幸せ」と語る。
Arreglado選手は現在23歳。ダバオ市とフィリピンに金メダルをもたらし、将来はパラリンピックに出場するという夢を掲げている。また、パラアスリート仲間や他の障がい者にも、自分の情熱を実現し、いつか夢を叶えてほしいと願っている。「私たちは、自分の隠れた可能性に気づけるはずだ。この世界に存在する目的があり、何かを成し遂げたいと願えば、成し遂げることができる」と、同選手は訴えた。
先月のSEA Gamesでもボクシングやマラソンでメダリストが誕生したが、パラ陸上でも活躍する選手がいることは、ダバオやミンダナオ島、フィリピンでハンディキャップを負って生活する誰かを勇気づけたに違いない。フィリピンのパラ競技の今後にも期待が高まる。