アフリカ豚コレラ(ASF)の影響で、ダバオ地方における豚肉の価格が急騰している。ダバオ地方の養豚業を営む団体は、農業省(DA)に対して価格が急騰している豚肉の供給価格や損害を被っている養豚業者への補償等に早急に対処するよう求めた。
ダバオ養豚業協会(Hogfadi)の会長は地元紙のインタビューに応じ、アフリカ豚コレラ(ASF)に感染する豚が確認されてから、多くの養豚業者が豚肉製品の需要に応えることが難しい状況に陥っていると語った。
また、同協会の会長は消費者の目線で考えると、価格の急騰で養豚業者は利益を上げていると思われているかもしれないが、アフリカ豚コレラ(ASF)の影響で養豚業者は規模を縮小、あるいは豚を処分しなければならない場合でも補償金も支払われないこともあり、多くの養豚業者が損失を被っていると述べた。
つまり、アフリカ豚コレラ(ASF)の影響における豚肉価格の急騰は、養豚業者が価格をどうこうコントロールできる範囲を明らかに超えており、私たちに価格を決定できる術はないと付け加えた。アフリカ豚コレラ(ASF)の治療法はまだないため、行政は病気の蔓延を防ぐために、ASF感染した豚を殺処分している。
しかしながら、当局のアフリカ豚コレラ(ASF)の感染拡大防止対策や養豚業者らに対する補償等は十分ではなく、ミンダナオ島では豚肉の供給量が感染拡大前に比べ30~40%減少しており、この状況が続けば、ミンダナオ島の養豚業界は瀕死の状態になり兼ねないと危惧されている。