ダバオ・サーモ・バイオテック・コーポレーション(以下DTBC)社長兼CEOで「ボー博士」と呼ばれるRoberto Puentespina Jr.氏は、DTBC社が展開する廃棄物処理サービスを地域に拡大していくと発表した。
DTBCの主要顧客は廃棄物に関する規制が厳しい製造業だ。しかしボー博士は、地域にサービスを拡大していくため、毎週末に行われる地域の会合を通じて地域にDTBCのベンチャーサービスを紹介していくと記者会見で述べた。同氏は最近、ベンチャー事業に力を注ぐため、ビーチリゾートパ-ティの主催者を辞任したと伝えられている。
ボー博士はDTBCのビジネスモデルについても説明を行った。DTBCは地域にコンテナを提供し、各家庭が生ごみなどの生分解性廃棄物をコンテナに集めた後、DTBCが有料でコンテナを回収し、廃棄物を堆肥に加工し販売するというもの。地域からコンテナを回収してすぐに、ダバオ市郊外のトリル地区Binugaoにある堆肥化プラントで廃棄物を加工する。堆肥化プラントでは日本の技術である超好熱菌による堆肥加工技術を利用し廃棄物を脱臭、45日後に浸出液は無害なものへと変換処理される。
DTBCは50トンの廃棄物から、1日当たり2トンのバイオ堆肥を生産できるという。ダバオ市では1日あたり約750トンのゴミが廃棄され、そのうち350トンは生分解性廃棄物だ。
DTBCは自治体が実施している既存の廃棄物処理サービスにDTBCのサービスを組み合わせるよう、自治体に協力を要請する可能性がある。自治体と民間企業の協力は、環境問題に頭を抱える地域と産業に明るいニュースをもたらすかもしれない。