国家栄養委員会(以下NNC)は、ダバオ地方における栄養失調に対するキャンペーンを強化するため、栄養への取り組み拡充ムーブメント(Scaling Up Nutrition Movement、以下SUN運動)ダバオ地方支部を立ち上げた。
SUN運動は、新型コロナウイルスのパンデミックやその他の現在のグローバルな問題によって栄養失調が悪化したという懸念に対処するため、政府・国家全体のアプローチを促進することを目的としている。
NNCの事務局長であるAzucena M. Dayanghirang氏は15日、メディアに対し、この運動はダバオ地方の学術およびビジネスの部門を活用する予定であると語った。学術部門に関しては、ダバオ地方の食品・栄養関連コースの大学及び短大の学長・副学長で構成される予定だ。また、ビジネス部門はダバオ地方の全ての事業所によってネットワークが構成されることになっているという。
「SUNは、愛、責任、栄養を提供する社会の全てのセクター、全ての政府機関、民間セクターを巻き込む運動である。彼らはダバオ地方の栄養失調を解決するために、何らかの形で協力したいと思う人々だ。我々は、利益相反がなく、あるいはタバコ企業と関係がなければ、彼らをこの運動に招くつもりだ」とDayanghirang氏は同日、SMシティダバオで行われたKapehan sa Dabawの中で語った。
16日にはダバオ地方でのSUN設立のためのオリエンテーションが実施されている。
世界65カ国の国や地域が、2030年までにあらゆる種類の栄養失調を撲滅することを目指すこの運動に参加している。国はフィリピン保健省(DOH)やNNCを通じて、この運動を全国的に展開している。
ダバオ市だけで見ると、栄養失調の子供は現在までにかなり数を減らしている。全国的な栄養失調対策の会議も、ダバオ市内で開催された。しかし、ダバオ地方全体にエリアを拡大すると、これは未だに根深い課題のようだ。誰もが健康的な食事を摂る選択肢を持てるように、SUN運動の推進が不可欠だ。