世界各地で見られる地球温暖化の影響は、ここダバオ市でも見られるようになっている。度々洪水に見舞われ、そこから地滑りや洪水が発生することもある。今回、ダバオ市は、気候変動の影響が大きくなっていることを踏まえ、気候変動委員会を立ち上げた。
9月21日、ダバオ市長のサラ・ドゥテルテ=カルピオ氏は市長令47を発出した。ここにはダバオ市気候変動委員会(Davao City Climate Change Committee: DCCC)を立ち上げ、地域でおこなう気候変動対策のアクションプランを立てる役割を担うと書かれている。サラ市長は、ダバオ市は依然として気温上昇、海面上昇、大雨、洪水といった国内で見られる危機的な気象状況に何もできておらず、ダバオ市も大雨、地すべり、洪水といった災害に常にさいなまれていると同条例で述べた。
気候変動委員会はダバオ市長を議長、市の行政官を共同議長、市の環境天然資源局長を副議長とする。また、同委員会のメンバーには市内の行政各局が含まれている。そして、計画やプログラム、アクティビティなどの実施、気候変動対策の枠組みを作って気候変動プランニング、研究開発、範囲拡大、気候変動の取り組みのモニタリング、市内の気候変動プラグラムの調整、気候変動への適応や和らげのための制限や方針、政策、計画の推奨といった活動をおこなうことになる。
環境団体IdisのMark Peñalver氏は、今回の市長令に関して、「市役所は地域社会の排気量を減らしたり、気候変動の影響を和らげたりするための重要な役割を担っています。」と述べた。Idisは精力的に活動する市内環境団体であり、先日は清掃活動で出たごみの上位10企業について、再利用やリフィールできる容器などを活用すべきだとメッセージを出していた。Idisもまた、今回の気候変動委員会のメンバーに入っている。Mark氏は、「委員会のメンバーとして、Idisはこれからも印象的な言葉を投げかけ、気候変動のアクションプランがしっかりと実行され、取り組みがおこなわれるようにしていきたい」と述べた。
世界各国で気候変動の影響が大きくなっている中、歩調を世界と合わせ、共に取り組んでいく姿勢はとても大切だ。この問題は新型コロナウイルスの影響よりも長く、人類の課題となるだろう。ダバオ市も気候変動の取り組みに参加することで、地球温暖化の影響を抑えることに寄与できればと思う。