市内における新型コロナウィルスの感染拡大の影響で、本日より年末まで導入される夜7時から翌朝5時までの夜間外出禁止令に飲食業界から悲鳴の声がっている。既に3月のパンデミック以降続く、都市封鎖と隔離措置で市内の飲食店は大打撃を受けてきたが、市内の規制が緩和され、これからようやく再開に向けて動き出すというときに、再び規制が強化されることになり、飲食業界はさらなる苦境に追い込まれそうだ。
今回の措置では、夜7時から翌朝5時までの外出が制限される。外出禁止令の施行に伴い、酒類販売も毎日夜7時から翌朝5時まで禁止され、全ての公共の場所においてのアルコール摂取も禁止される。サリサリストア(個人商店)も外出禁止令時間の営業は禁止、自宅でのカラオケや騒音も夜10時から翌朝5時までは一切禁止され、違反者には罰金が科せられる厳しい措置となる。
ダバオレストランオーナー協会の代表は、地元メディアの取材に応じ、今回の措置は、店内飲食が長い期間、営業禁止されてきた中、ようやく制限付きではある店内営業が可能になり、再開し始めたばかりにもかかわらず、店内営業時間を強制的に短縮しなければならない状況は、確実に市内の飲食店に大きな打撃を与えるであろうと話した。
同協会に加盟する市内の飲食店では、規制が一度緩和された際、安心して顧客に戻って来てもらえるように、指定の衛生管理のみならず、独自で空気清浄機などを購入、感染対策を徹底した上で、夜10時まで営業していた。その甲斐もあって少しずつ店内に顧客が戻ってきただけに、夜7時以降の外出禁止という時間設定は夜に外食するには厳しすぎると付け加えた。
また、同協会では市内の新型コロナウィルス感染状況を鑑みても外出禁止令自体に反対しているわけではなく、飲食業の苦しい営業状況も踏まえ、せめて夜9時までは外出できる時間帯を延長してほしいと市長に陳情したという。サラ・ドゥテルテ市長はこの措置を年末継続するとしており、一年で最もフィリピンが賑わうクリスマスシーズンも今年はパーティーを控えるよう市民に求めている。