21日(月)、フィリピン国家電気通信委員会(NTC)は、フィリピン第4の携帯通信会社であるNOWテレコム社に対し、モバイル通信システムの設置、保守、運用業務を実施できる暫定的な権限を与えたと発表した。この発表を受けてフィリピン証券取引所では関連会社のNOW社の株価が急騰、ストップ高となる展開となった。
また国家電気通信委員会(NTC)は、NOWテレコム社に対し、フィリピン国内で整備するネットワーク全体の30%は郊外および農村地域でのブロードバンドデータサービスの導入を促進するよう要求している。これは、地域間における格差を軽減していきたいというNTC側の思惑があると思われる。
NOWテレコム社は、国内で携帯電話サービスの免許を確保した4番目の企業であり、SMART社、GLOBE社、DITO社に続き、今後はフィリピン全土を対象区域とする第4の携帯電話事業者として新規参入することになる。また、新規参入にあたっては、他社とは周波数の共有を許可せず、自ら保有する周波数を使用して整備しなければならないということだ。
フィリピンでは、第3の通信事業者として、DITO社が2021年3月を目途にサービス化する計画で、国内では2021年以降にDITO社、NOWテレコム社と携帯電話事業者が相次いで新規参入することになる。NOWテレコム社はサービス開始時期など具体的な計画を公表していないが、携帯電話事業者が、次々と新規参入することで、サービスの品質向上や低価格帯でのサービス提供などを期待したい。