ダバオ市では現在、強化されたコミュニティ防疫の延長(ECQ)が実施されているが、ダバオ市政府は、緊急タスクフォースが発表した、コミュニティ防疫の実施に関するフィリピン政府オムニバスガイドラインの採択後、より多くの業種の営業の許可に踏み切った。
コミュニティ防疫下で営業再開が許可されたのは、必要不可欠な商品やサービスの提供に関わる民間事業所や食品・医薬品の生産に関連するバリューチェーンの営業活動、クリーニング店、衣類、アクセサリー、金物、家庭用品、学校用品、事務用品店などである。ただし、一部の業種では、配達のみで対応が可能となっている。
しかし依然として外出制限が続く中、飲食店などを中心に、その経済面での打撃は計り知れない。また、ダバオへの他地方からの入出も厳しく制限されていることから、旅行業、観光業も壊滅的被害を受けている。ダバオ市最大の祭りであり、1年の中で最大の旅行者数を記録するカダヤワン祭りについても、今年は通常開催が不可能なためため、今後の状況についても予断を許さない状況だ。ダバオを代表する高級ホテルのマルコポーロホテルが、無期限での営業停止を発表したことでもわかるよう、各方面で大きな混乱が起こっている。
市内での感染者数も緩やかにではあるが増えていおり、ダバオ市政府は、慎重に今後の対応を協議しているが、現在の強化されたコミュニティ防疫の延長の是非に注目が集まっている。