フィリピン教育省(Department of Education 以下、DepEd)は、フィリピン薬物取締庁(Philippine Drug Enforcement Agency 以下、PEDA)には、学校での違法薬物検査を行わせないことを発表した。DepEdリージョン11の広報担当であるジェネリト・アティリョ氏によると、教育省のレオノール・ブリオネス大臣のポリシーに従い、保健省(Department Health 以下、DOH)のみが、学校での生徒や教師への違法薬物検査を行うことが許可されている。
幾つかの特定の学校において、生徒の間で違法薬物が使用されているとの報告を受けたPEDAが、学校での違法薬物検査の実施の計画を明らかにした後、アティリョ氏はこう声明をだした。「違法薬物検査はDOHが実施するべきであり、PEDAではありません。我々は薬物問題は健康問題と考えているからです」
氏は、DepEdとDOHが薬物問題を健康問題と認識し、この問題に共同で取り組んでいることから、PEDAは異なった視点から見ていると述べ、「我々は生徒たちの権利を守っており、きちんとした手順を踏むべきである」と話した。
氏はまた、PEDAがどの学校を指しているのかを知ることができれば、行動を起こせるとも述べた。PEDAの地方責任者であるアントニオ・リヴェラ氏は学校名は明らかにせず、「ある学校にて、生徒たちがマリファナを使用しているとの報告を受け、すでに監視をしている」と述べた。PEDAはその生徒たちが在籍する学校の校長には伝えており、違法薬物検査の実施を提案しているとのこと。ただ、学校側からの返答はまだない。
新学期が始まり、生徒たちに違法薬物使用においての影響について理解してもらうため、PEDAは管轄地域内の様々な学校でシンポジウムを開催している。