ダバオ市で計画されている「廃棄物資源化(Waste-to-Resources)プロジェクト」について、マレーシア・シンガポール系企業が事業化調査を開始したことが明らかになった。
ダバオ市議会の環境委員会委員長を務めるテムジン・テック・オカンポ市議によると、同社は2026年6月15日に調査を開始しており、約1カ月以内に評価を完了する見込みだという。
オカンポ市議は、同社が現在、市内で発生する廃棄物の種類や排出量を調査しているほか、廃棄物を有用な資源へ転換するための処理方法についても検討を進めていると説明した。
同社は事業化調査の完了後、導入を計画している技術の詳細を盛り込んだ提案書を提出する予定である。
計画されているシステムでは、「廃棄物固形燃料(以下RDF:Refuse-Derived Fuel)」を製造する。RDFは廃棄物を加工して作られる燃料で、発電所において石炭の代替燃料として利用することが可能だ。
ダバオ市政府が調査結果を承認し、プロジェクトが実現した場合、ダバオ市はこの種の廃棄物資源化技術を導入するフィリピン初の都市となる可能性がある。
同社によると、同様のプロジェクトはすでにシンガポール、マレーシア、タイ、インドネシア、ベトナムなどで導入実績があるという。
オカンポ市議によると、同社は事業化調査の実施に向けた意向書(LOI)を市政府に提出した。この申し出は、2人が死亡したニュー・カルメン衛生埋立処分場でのゴミ崩落事故から約2週間後に行われたという。
オカンポ市議は6月16日に開かれた市議会で、「現在は同社による事業化調査の完了を待っている段階だ。同社は現在、データ収集を進めており、提案書が提出されれば、市政府が内容を精査・審査することになる」と述べた。
オカンポ市議は、事業化調査およびプロジェクト実施に伴う費用について、ダバオ市政府が負担することはなく、すべて同社が負担すると説明した。
また、同社は2025年に初めてダバオ市政府へ接触していたという。
オカンポ市議はさらに、市の廃棄物管理問題に対する解決策を提案するため、これまでにも複数の海外企業が市政府にアプローチしていると明らかにした。
一方で、ダバオ市政府は提案された技術について慎重に審査しており、日本政府と進めている「廃棄物焼却発電(WTE:Waste-to-Energy)プロジェクト」と重複しないことが前提だとの考えを示した。
ダバオ市政府は、5月20日にニュー・カルメン衛生埋立処分場で発生したゴミ崩落事故を受け、同処分場を一時閉鎖している。これに伴い、市は廃棄物問題の長期的な解決策の検討を進めている。






