ワクチン接種を加速化させたいダバオ市は、この度LanangにあるAzuela Coveという施設に大規模ワクチン接種会場を設置することを決定した。Azuela Coveだけで1日1,000名のワクチン接種が可能になると見込まれている。さらに、医療従事者、高齢者の次にワクチン接種が優先される持病を抱える人たちへの接種も始まろうとしている。
5月26日、災害ラジオに出演したダバオ保健所のAshley Lopez所長は、ダバオ市がAzuela Coveのテントをワクチン接種会場として運営していく計画だと明らかにした。Lopez所長は、「この会場は、大規模ワクチン接種会場として運営していく予定の場所です。1日に少なくとも1,000名はワクチンを打つことができ、これが実現すればワクチン接種を加速化できるので目標を達成することにつながるでしょう」と語った。
Azuela Coveにあるテントは、2,000平方メートルの広さを有するイベント会場で、エアコンも完備されている。コロナ禍が明けてからは会議やお祭りなどのイベントに使われることが想定されており、1,500人ほどが使用可能な施設である。
先日の記事でお伝えしたように、ダバオ市はワクチンが十分に供給されることを見込み、1日10,000名ペースでワクチン接種を進めたい考えだ。しかし、Ashley所長は、ワクチン接種をおこなう医療従事者をさらに300名雇用するために動いているところだとも言及しており、ワクチン接種会場の人員が依然として不足していることを認めている。また、市内各地区にある保健所からワクチン接種会場に人員を動員しなければならないともコメントしている。PCRテストだけでなく、ワクチン接種にも「人員不足」という課題が見られている。
また、医療従事者、高齢者に続いて優先的にワクチン接種の対象となる「A3」グループの接種も5月31日月曜日から開始することが明らかになった。A3に該当するのは、対象の持病を患う18~59才である。また、接種にあたっては医者から状態が安定しているという証明書を発行してもらわなければならない。
課題を抱えているものの、ダバオ市のワクチン接種は前に進んでいるようだ。