【News】ダバオをフィリピンの中心地に、「メトロダバオに関する条例」下院で可決される

ダバオ

ダバオ地方が大きく発展するポテンシャルを秘める法案「メトロダバオ開発局(MDDA)の開設」が、下院の三読会すべてを終え、可決された。この法案が実現すれば、ダバオ地方における経済的かつ社会的な大きな発展が見込める。

下院で2021年3月25日に可決されたのは、「メトロダバオ開発局(MDDA)の開設、同地方の力や機能を形にし、結果として資金を生み出すもの」という法案だ。この開発局の役目は、社会経済的な成長、および持続可能な開発を調整・促進することにある。そして、メトロダバオを母体とし、交通、廃棄物処理、公共安全保障に関する方針が出されたり、発展のための政府が関与するプログラムやプロジェクトの調整や実行を担ったりすることとなる。その働きは、メトロマニラが担っているものと似ている。

さらに、メトロダバオは地方自治体の垣根を超えるものであると条例には記載があり、TagumのPanabo、ダバオ市の隣にあるIsland Garden City of Samal (IGACoS)、ダバオデルサル州のDigos、ダバオ市、それに加えダバオデルノーテ州のCarmen、ダバオデルサル州のSta.Cruz、ダバオオリエンタル州のMatu、ダバオデオロ州のMaco、ダバオオキシデンタル州のMalinaなどが管轄区となる。ただし、メトロダバオというまとまりによって、各自治体が、それぞれ抱える問題へアプローチできる権限が減るわけではないという記載もある。

ダバオ地方が一団となって発展していこうという同条例は、非常に強いポテンシャルを感じる。ただし、条例が完全に可決されるまでには時間を要する見込みだ。メトロダバオが始動した場合、その指揮を取ることになるのは、ダバオ市長となる。現ダバオ市長のサラ・ドゥテルテ=カルピオ氏は、2022年までに制定・履行されることを期待したいと述べている。

ダバオ地方全体が活気づくことが期待される同条例の制定が待ち遠しい。