2026年4月17日、駐フィリピン日本大使館の遠藤和也大使が、ダバオの名門アテネオ・デ・ダバオ大学(AdDU)を訪問しました。

日比国交正常化70周年という記念すべき年を迎える中、学長との会談では冒頭、先日出席した「勇者の日(Araw ng Kagitingan)」に触れつつ、かつての歴史を乗り越えて築かれた強固な信頼関係を再確認しました。
自衛隊とフィリピン軍の共同訓練やダバオ・バイパス道路の建設といった安全保障・インフラ面での協力に加え、ミンダナオ和平への継続的な関与や、科学・技術分野での留学支援など、多角的な連携が両国の絆をより確かなものにしていると強調されました。
また、若者への激励とともに、観光客の増加に伴うダバオからの直行便就航への期待など、未来に向けた前向きな展望も語られました。

場面が移り、大使は日本語を学ぶ学生たちとの交流の場に臨みました。
日本語と英語を交えた和やかな雰囲気の中で質疑応答が行われ、大使は一人ひとりの言葉に耳を傾けながら「近い将来、君たちが日本とフィリピンをつなぐ架け橋になる」と温かいエールを送りました。
これに対し、参加した学生が「この出会いが、これからの日本語学習の大きなモチベーションになる」と感激した面持ちで語るなど、会場は世代を超えた共感に包まれました。

続いて行われた講演では、日本大使館の活動を広くプロモーションするとともに、人やモノの流れが激しく変化する現代において、改めて「人の交流」が持つ重要性が説かれました。
大使は、3年連続で出席している「勇者の日」の式典やミンダナオ和平への働きかけを例に挙げ、この地域への深いコミットメントを説明しました。
特に歴史のトピックでは、20世紀初頭に日本人が移住し、当時のフィリピンのアバカ(マニラ麻)生産の3分の2をダバオが占めるほどのアバカ産業を成功させたこと、そして道や港の建設に日本人が深く関わってきた歩みが紹介されました。現在もミンタルの移民博物館の改装を日本が支援するなど、日系人コミュニティとの絆は今なお大切に受け継がれています。
さらに経済的な繋がりについても、日本で活躍するフィリピン人看護師・介護士や、ミンダナオに進出する数多くの日本企業の存在が紹介されました。
スリガオ・ダバオ間の道路やマグサイサイ橋、そしてダバオ・バイパスといった具体的なODAの実績を挙げながら、最後に大使は、教育・奨学金制度やスポーツ・文化交流プロジェクトをアピールしました。
アテネオ大学の若い学生たちに向けて、これからの日比関係を支える一員として活躍してほしいという期待のメッセージが伝えられ、活発な意見交換が行われた質疑応答を経て、イベントは締めくくられました。

今回の訪問は、国交正常化70周年という節目の年に、フィリピン・ダバオと日本の深い歴史的背景を再確認するとともに、教育や経済、安全保障といった多分野での強固な協力関係を改めて示すものとなりました。
特に遠藤大使が次世代を担う学生たちと直接対話し、未来の「架け橋」として大きな期待を寄せたことは、両国の絆をさらに未来へと繋げる重要な一歩となりました。






