【コラム】え?それ食べれるの? ~フィリピンの謎の海産物をご紹介~

さて、次に紹介するのは「ロコット」。パッと見には海藻かな?と思うかもしれませんが、実はこれ、アメフラシの仲間「タツナミガイ」の卵です。一応日本でもアメフラシの卵は「海ソーメン」と称して食べる地域もあるみたいですね。これ自体には大した味はないんですが、癖がない上に生で食べれて、しかも卵なのでタンパク質が摂れる!というのが魅力です。真水で洗ってから酢でしめて、タマネギやショウガを刻んで食べるのが一般的です。

ロコットの他の食べ方、研究中!だれかいいアイディアありませんか?

現地の人も意外と海藻だと思っていたりするんですが、中には「フン」だと思っている人もいて、その誤解のまま食べているんですから驚きです。(笑)海中の岩にこびりつくような感じで産み付けられており、慣れれば簡単に見つけられることから、海辺のこどもたちのいい小遣い稼ぎになっています。

タツナミガイ。日本では熱帯魚ファンに「水葬の掃除屋さん」として高く売れるらしい。

ちなみに何年か前にマティの大学に用事があって行った時に、日本の筑波大学に留学していた、という先生に出会ったんですが、その先生、筑波でこのロコットを養殖する研究をしたそうで、貧困層の人たちの貴重なタンパク源になるのではないか、と熱く語っていました。コロナが落ち着いたら、その研究がどうなったか、また会いに行ってみたいと思います。