地球の歩き方でも紹介されている「フィリピンワシ・ファウンデーション」では、ミンダナオ島周辺に住む絶滅危惧に瀕する野生生物を保護している。その名にもなっている「フィリピンワシ」は、現在50羽前後しかいないそうだ。その貴重なフィリピンワシが、ダバオオリエンタル州Lupon市に飛んできたという。
ダバオオリエンタル州情報局の写真家であるエデン・チャン・リカヤン氏は、3羽のフィリピンワシの写真やビデオを収めることに成功した。フィリピンワシの家族は、12月7~10日に、同州の観光地帯に滞在したという。最初に飛んできたのは1羽で、子どもの鷲だったという。そしてその翌日、最初に来た1羽よりもかなり大きい2羽がいたという。フィリピンワシ協会(PEF)調査開発長のジェイソン・イバネス医師によると、後から飛んできた2羽はカップルの可能性があるという。
イバネス医師は、写真の周りの風景から、ダバオオリエンタル州のthe Mount Kampalili-Puting Bato Key Biodiversity Areaではないかと語った。同地域は、ミンダナオのフィリピンワシの数少ない生息地だ。
ダバオオリエンタル州政府は、フィリピンワシをはじめとした鳥が生息しているため、同地域はバードウォッチングのポテンシャルを秘めていると考えている。同州知事のネルソン・ダヤングヒラン氏は、環境やその保全には可能性があり、「まさに、一石二鳥だ」と言葉にしている。
フィリピン国内に50羽前後しかいないフィリピンワシ、その中でも野生の鷲が存在しているダバオオリエンタル州。フィリピンワシの生態系を保護し、ダバオオリエンタル州の観光資源が増えることが期待されている。