【News】日本フィリピン歴史資料館の改装オープニング式典が開催

日比歴史資料館改装式典

日本フィリピン歴史資料館(ミンダナオ島ダバオ市カリナン地区、フィリピン日系人会学校カリナン校敷地内)が23日リニューアルオープンした。式典に羽田大使、三輪総領事、フィリピン日系人会理事長アントニーナ元判事、イネス日系人会連合会会長、沖縄ダバオ引揚者の会、ダバオ市副市長、三宅ミンダナオ日本人商工会議所会頭、住川同副会頭ら約90名の来賓、関係者が出席した。

日系人会の学生は国旗を振り参加者を迎え入れ、国家やボルテスファイブのコーラス、ダンス(アルニスと呼ばれる2刀を使った踊りなど)で花を添えた。同資料館は1994年に建設されたが老朽化が進んでおり、昨年9月から今年1月まで改装工事が行われた。工事費には日本政府及びフィリピン日系人会がそれぞれ1,000万円ずつを負担した。

日本フィリピン歴史資料館のリニューアルオープンを祝福する関係者ら

歴史資料館は、戦前、戦中、戦後の展示物が見られる。戦前に関する展示は、バゴボタガバワ族の当時の風俗を表す写真や民族衣装、アバカ産業や日本人街に関する商品、日用品、農業機械などがある。戦中は、軍服、機関銃や軍刀などの武器、寄せ書きなどで、戦後は2016年1月に天皇陛下がマニラを訪問され、日系人の話を伺っているご様子や、2019年河野太郎外務大臣がダバオ市を訪問、令和即位の礼に日系人会コミュニティに招待された際の記念品が展示されている。

歴史資料館設立に携わった網代正孝(ミンダナオ国際大学名誉学長、日本フィリピンボランティア協会元会長(80)は以下のようにコメントした。「100年前から日本人が移民し、特に沖縄、福島、長野の貧しい農家の次男三男坊が渡ってきて、アバカの栽培で大変成功した。しかし、戦後、日本人社会は滅茶苦茶になった。ダバオには日本との歴史があるから後世に残る資料館を作ろうと武蔵野ライオンズクラブで、資金を出し合って建設した。展示物は、沖縄県金武町の歴史資料館から、写真320枚(A4)無償で提供してもらった。言い伝えではなく、100年後に事実を残すことに意義がある。もっと充実させて、よりよく伝えていく工夫が大切。このような事業は50年単位で考えていく必要がある。

在ダバオ日本国総領事館の三輪総領事(61)は「ダバオは日本との歴史的につながりが強い土地である。人口も増え、農産物他の資源も豊かで今後日本にとってより重要になってくる。今年3月にはインフラ事業として日本のODAでダバオバイパスの建設も始まります。現地の方々の日本に対するイメージも良く親日家が多い。ダバオ、ミンダナオ島と日本とが良い関係を作っていければ」と話す。

在フィリピン日本国大使館の羽田大使は「大変良い資料館であり、昔のルーツを辿ってダバオに来てもらえたら良いと思う。私の郷里からもダバオに渡った人がおり縁を感じる。日本の諸先輩が活躍し、不幸な時代があり、また活躍されてきた歴史を見ることが出来る。近年、安倍総理も来られ日系人の方も令和の即位の式典に招待され関係が深まるなかでの歴史資料館の改装には感慨深い」とコメントした。

イネス・マリアリ(フィリピン日系人会連合会会長、ミンダナオ国際大学学長)は「日系人の誇りになる。100年後、皆に私たちの歴史を伝えられればと思う。フィリピン人も日系人を理解していない人が多いので歴史資料館を通して私たちのストーリーを知ってもらいたい。そういう資料館になれば良いと思います」と率直にコメントした。

同資料館はダバオ市内から車で約1時間。入場料100ペソ、学生80ペソ(開館時間 月~金:午前9時~午後5時、土日:午前9時~午後4時)(入館料、開園時間は変更あり)082-295-0221(フィリピン日系人会カリナン校)

地図: