今年4月から州知事の地位を主張する人物が2人台頭しており、政界が混乱しているマギンダナオデルノルテ州。その状況がまた今回大きく動いた。副知事代理とされていたバイ・ファティマ・アイニー・シンスアット氏は、8月28日の英雄の日の祝賀に合わせ、最高裁判所の最近の判決を理由に州知事代理に復帰することを宣言した。
バランガイ(最小行政区)およびユースカウンシル選挙(以下BSKE)の立候補証明書提出初日と重なった英雄の日の祝賀の中で、シンスアット氏は「州知事室」の便箋を使用し、「州知事代理」という肩書きで締め括られたフィリピン語の声明を発表した。同氏は、州内の平和と秩序を守る警察と軍の努力を称賛し、特にBSKE選挙期間の正式な開始に伴い、それらの必要性を語った。
この声明の中で、シンスアット氏は知事代理として再就任することを発表し、最高裁が財務省地方政府財政局に対して提出した令状を指示したことに言及した。「私が知事代理に再就任したのは、最高裁判所の決定があったからだ。最高裁は、昨年の私の知事代理就任と、次の選挙までその地位にとどまることを合法とした」とのことだ。
現時点では、現在マギンダナオデルノルテ州知事代理とされているアブドゥルラオフ・マカクア氏のコメントは出されていない。しかしシンスアット氏のこの行動は物議を醸し、ナギブ・シナリンボ内相率いる内務自治省バンサモロ自治地区事務所(MILG-BARMM)から批判を浴びている。