9月29日、マニー・パッキャオ上院議員はボクシングから正式に引退すると発表した。パッキャオ議員は、これまでボクシングで6階級制覇を果たしたフィリピンの英雄的存在だ。これに感銘を受けたあるシンガーソングライターは、「Isang Pacman Para sa Bayan」という曲を作った。
作曲したのはダバオのアーティスト「Ian Sison」氏だ。パッキャオ議員の無一文から大金持ちになったこれまでの道のりに感銘を受けて作曲したという。Sison氏は、「シンガーソングライターとしてマニー・パッキャオさんの曲を書こうと思いました。フィリピン人の心を動かす曲を書くことが、このコロナ禍で特に自分の使命だとも思ったからです。私たちには全員が一致団結するためのものが本当に必要です。この曲でフィリピンの皆さんの気持ちに訴えることができればと思います。私はいつも自分の情熱をとおして愛や希望、信念に関する曲を書いていて、神の言葉も伝えています」と述べた。
Sison氏は、パッキャオ議員に会うまでこの曲は半分しか完成していなかったと述べ、「彼と出会い、目的やビジョンを共有してもらってから、このプロジェクトを終わらせようという気持ちになりました。でも、正直言ってその時は、バッキャオ議員が大統領選に出馬するとは本当に知りませんでした」と語った。
そして、パッキャオ議員はあくまで曲の象徴的存在であり、フィリピン人の希望や努力を象徴しているのだと、Sicon氏は述べた。これまでドゥテルテ大統領の曲を、同じくダバオ出身のシンガーソングライター「ジェイ・オリバー・デュリアス」氏と作曲したこともあった。しかし、誰を支援しているのか?という問いに対するSicon氏の答えは「フィリピン人を、私たちの国を支援している」というものだ。Sicon氏は、決して政治的な主張をしているわけではないと語っている。
Sicon氏は、「ダバオ市民として、キダパワン市民(パッキャオ議員の出身地)として、そしてミンダナオ人として、自分がしたことを誇りに思っている。これからもずっと嬉しく思う」と述べている。Sicon氏のプロモーションビデオでは、同氏の美しい歌声を背景に、これまでのパッキャオ議員の歩みを映像で見ることができる。これまでのパッキャオ議員の軌跡を、Sicon氏の曲とともに振り返ってみてはどうだろうか?