【News】ダバオ地方のインフレ率は先月と同程度も、下降・上昇する項目に大きな差

オスメニャパーク

2021年6月時点のダバオ地方のインフレ率は、先月と同じ程となったことが分かった。しかしながら、交通の項目が2021年5月の12.5%から8.5%へと減少したことも加味すれば、インフレが進んでいる項目もあるということだ。どのような品目でインフレが見られるのだろうか?

7月14日、フィリピン統計機構ダバオ支部(Philippine Statistics Authority-Davao: PSA-Davao)は、ダバオ地方の各項目のインフレ率について言及した。先ほどの交通に加え、飲料およびタバコが7.7%から7.1%(左記は2021年5月、右記は2021年6月の数字。以下も同じ)、衣料および靴が1.6%から1.5%と減少しており、コロナ禍で外出が減ったこと、禁酒令が敷かれている影響を伺うことができる。

一方で、増加に転じた項目は、通信(0.3%から1.0%)、食料および非アルコール飲料(3.7%から4.7%)、レクレーションおよび文化(-0.7%から-0.1%)、家具、家庭用品および家屋の保守(2.8%から3.2%)となっている。また、教育に関しては2020年11月から0.1%で同じ状態が続いているという。

これら項目の中で、市民の生活に特に関係のある食料では、大幅な高騰が見られる。とうもろこしは0.8%から6.1%まで増加しており、過去最大の上げ幅となった。さらに、野菜(7.6%から-4.1%)、その他食料品(-4.5%から-1.8%)、パンおよびシリアル(-3.5%から-2.2%)でも大きな変動が確認されている。

また、魚類および果実でも大きな変化が見られ、魚類は14.3%から12.2%、果実は-11.6%から-13.8%であった。魚類は大幅な高騰がわずかに落ち着き、逆に果実は急な値下がりが続いていることが分かる。

ダバオ地方全体を見ると、インフレ率は同じ割合を保っている。しかしながら、地方別に見ていくと、ダバオデオロ州(4.2%から4.3%)、ダバオデルノーテ州(3.2%から3.4%)、ダバオデルサル州(3.6%から3.7%)とわずかに上昇したことが確認できる。ダバオオリエンタル州だけは8.0%から7.7%と少し落ち着いたが、それでもダバオ地方内で最もインフレ率が高い状態が続いている。

世界的にも、主に日用品の値上がりが止まらない状況だ。しかしながら、逆に大幅に値下げが続く品目も見られる。値段の状況を見定め、安くて質のよいものを選んで購入することも消費者には求められているといえよう。