ついにミンダナオ鉄道は、実際に工事をおこなうフェーズに入ったことが明らかになった。10月20日水曜日、運輸省(DOTr)は、プロジェクトの管理を担うコンサルタントとタグム-ダバオ-ディゴス間の鉄道建設に関して実際の工事を開始するための契約を交わした。いよいよミンダナオ鉄道の建設が始まろうとしている。
運輸省長官のArt Tugade氏は、今回の契約こそ、何十年と建設が遅れてきた鉄道プロジェクトがついに開始されることを意味するものだと述べた。そして、「4年以上前、ロドリゴ・ドゥテルテ大統領がオフィスを設けてから、皆さんはすでに期待していて、こんなことを尋ねました。『ミンダナオ鉄道はどこ?』と。今日、我々は、この契約を交わしたことで誕生しようとしている、そして、実現するための一歩を踏み出した。こう伝えたいです」と語った。また、当初伝えられていたように、ミンダナオ鉄道の一部運用を2022年3月に開始する予定だと公式発表もなされた。
ミンダナオ鉄道は全長1,544キロメートルにおよび、ダバオ市、ジェネラルサントス市、カガヤンデオロ市、イリガン市、コタバト市、ザンボアンガ市、ブトゥアン市、スリガオ市、マライバライ市を結ぶ。同鉄道の最初の工事ではタグム市-ダバオ市-ディゴス市(全長約100キロメートル)が計8つの駅とともに結ばれる。さらに、122,000名の乗客を想定して設計されており、タグム市-ディゴス市間でかかる時間も現状の3時間から1時間に短くなるとされている。
ミンダナオ鉄道建設を担うのは、中国の中国鉄建(China Railway Design Corporation)だ。同社はプロジェクト全体を動かす準備や管理業務を担い、土地の確保、関係する省庁との調整、詳細な計画の見直し、管理・建設業務などをおこなうこととなる。中国大使館経済商務部の朱民(Zhu Min)氏は、「入札で勝った中国企業は、業務を全力で全うすることと思います。そして、プロとしての助言やプロジェクトのコンサルタント業務、満足のいく管理サービスを提供します。また、すべての箇所で緊密に協力し、このことで両国の人々にとってさらなる利便性を提供するものと信じています」と語った。
いよいよミンダナオ鉄道の建設が実際に開始される。完成すればミンダナオ島内の移動がかなり楽になってくるだろう。