フィリピン火山地震研究所(以下Phivolcs)ミンダナオ地震・津波監視クラスターセンター(以下PMCMCET:Philippine Mindanao Cluster Monitoring Center for Earthquake and Tsunami)は、ミンダナオ島で発生した最近の地殻隆起によって新たに出現した沿岸部について、地方自治体(以下LGU)に対し、建築物の建設を認めないよう呼びかけた。
PMCMCETの科学調査助手エドワード・ルイーズ・オルキージャス氏は、新たに隆起した沿岸部は、大規模地震によって海面上に露出したサンゴ礁を主な地盤としており、構造的に安定していないため、開発には適さないと説明した。
オルキージャス氏は、2026年7月3日、ダバオ市内のピナクル・ホテルで開かれた記者会見で、「こうした場所に建物を建設したり、リゾート施設として開発したりすることは適切ではない。自然の地盤として安全性が確保されていないためだ」と述べた。
またLGUに対し、地殻隆起によって新たに出現した沿岸部を速やかに「科学保護区域」または「厳格な環境保護区域」に指定するよう提言した。
さらに、これらの地域は海洋や地震に関する調査・研究のために保全すべきであり、インフラ整備などの開発は行うべきではないとの考えを示した。
これに先立ち、環境天然資源省鉱山地質局(DENR-MGB)のカルロ・ケアニョ次官補も、ダバオ・オクシデンタル州やソクサージェン地方の一部で地殻隆起によって新たに形成された海岸平野について、住宅を含む建築物を建設しないよう警告していた。
ケアニョ次官補は2026年6月17日、「これらの地域は依然として居住地として安全ではない」と指摘し、2013年のボホール地震後に発生した海岸隆起を類似事例として挙げた。
さらに、地殻隆起によって出現した土地は、地質災害や気候変動に伴う災害の影響を受けやすい状態が続いていると説明した。
6月8日に発生したマグニチュード7.8の地震では、被害の大きかった地域で海底の一部が隆起し、場所によっては海岸線が最大約200メートル前進した。その結果、サンゴ礁や海草藻場が海面上に露出するなど、大きな地形変化が確認されている。
地震発生後には、海面が通常より大きく低下したとの報告が相次ぎ、現地調査では海面上に露出した海洋生物が確認されたほか、一部ではすでに死滅している個体も見つかった。
Phivolcsは、この地殻隆起はコタバト海溝の活動によって引き起こされ、サランガニ州やダバオ・オクシデンタル州の一部に影響が及んだと説明している。
マグニチュード7.8の地震は、2026年6月8日午前7時37分、サランガニ州マアシム沖で発生し、ミンダナオ島の広い範囲で揺れが観測された。Phivolcsは地震発生直後に津波警報を発令した。






