【News】1年前の土砂災害を生き延びた夫婦、再びの土砂崩れで抱き合ったまま発見される

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2025年10月18日、フィリピン・ブキドノン州ケソン町パラカパオ村キポロット地区で発生した大規模な土砂崩れの現場で、約1週間にわたる捜索の末、行方不明となっていた夫婦の遺体が発見された。2人は抱き合ったままの姿で見つかり、現場の救助隊員らは心を打たれた。

犠牲者は、同州キタオタオ町カフサヤン地区に住むエリー・ウバタイさんと妻のテルマさん。10月23日午前9時31分ごろ、現場で作業を続けていた救助隊が2人と、乗っていた三輪バイクを土砂の中から発見した。

夫妻は、ケソン中央市場で野菜を販売した帰り道に、激しい雨と地盤の緩みにより崩落したダバオーブキドノン(通称BuDaロード)道路の一部に巻き込まれたとみられている。

1年前の惨事を生き延びていた夫婦

エリーさんとテルマさんは、2024年10月15日にキタオタオ町で発生した別の土砂崩れの生存者でもある。その際、夫妻は奇跡的に助かったが、家族3人を失っていた。今回、再び土砂崩れの犠牲となるという悲劇が彼らを襲った。

道路の寸断と経済的影響

今回の土砂崩れにより、ブキドノン州とダバオ市を結ぶ主要幹線道路「BuDaロード」が一部通行不能となった。公共事業道路省(以下DPWH)ブキドノン第2地区事務所のマニュエル・バリアス副地区技師らが現場を調査し、安全な迂回路の確保に取り組んでいる。

フェルディナンド・マルコス大統領の指示を受け、DPWHのヴィンス・ディゾン長官は現場への即時対応チーム派遣と、被災区間の全面通行止めを決定した。住民の安全確保と生活物資の輸送ルート確保が急がれている。

現在、運転者には、バレンシア市-サンフェルナンド-タラインゴッド-カパロン経由、またはマラマグ-ダムログ-カルメン-カバカン-マタラム-キダパワン-バンサラン-ディゴス市を経由する迂回ルートが案内されている。

地元への打撃と原因分析

ケソン町のパブロ・ロレンソ町長は「道路閉鎖は経済に深刻な影響を与えており、人や物資の移動が滞っている」と述べ、DPWHに対し早急な代替道路の整備を求めた。

町長によると、今回の土砂崩れは地下水の浸食による地盤の緩みが原因とみられ、さらに直前の10月18日にスリガオ・デル・スル州で発生したマグニチュード5.5の地震の揺れも影響した可能性があるという。

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