【News】南フィリピン医療センター、都市化でヘビ遭遇・咬傷増加に警鐘ー搬送徹底を呼びかけ

フィリピンイーグルセンター
ヘビに注意!

南フィリピン医療センター(以下SPMC)は、ダバオ地方でヘビ咬傷の症例が増加していることを受け、伝統的な応急処置ではなく、咬まれた場合は速やかに最寄りの医療機関へ搬送するよう市民に呼びかけている。背景には、SPMCの抗蛇毒血清(抗毒素)治療サービスへの認知の広がりや都市化の進行があるとされる。

SPMC毒物治療・管理研究所の医療専門医であるエラ・ジョイ・ノガス医師は、ヘビ咬傷が2015年以降、毒物センターで扱う症例の上位3位以内を占め続けていると述べた。また現在、年間約600件のヘビ咬傷患者を受け入れており、設立当初の200件未満から大幅に増加しているという。

ノガス医師は、2026年6月29日にSMシティ・ダバオで開かれた「カペハン・サ・ダバオ(Kapehan sa Dabaw)」で、「応急処置は行わず、ただちに患者を病院へ搬送してください」と呼びかけた。

多くの人が依然として伝統的な処置に頼っており、それが適切な治療の遅れにつながっていると指摘した。また、ヘビに咬まれてから約2時間後に病院へ到着した患者が死亡した事例にも言及した。

ノガス医師は、すべてのヘビ咬傷で抗蛇毒血清が必要となるわけではなく、毒を注入しない「ドライバイト(空噛み)」と呼ばれるケースもあると説明した。ただし、毒が体内に入ったかどうか(エンヴェノメーション)は直ちに判断できないため、すべての症例は医療従事者による評価が必要だと強調した。

なお、「ScienceDirect」によると、エンヴェノメーションとは、毒を持つ動物が咬傷(ヘビやクモなど)や刺傷(サソリやハチ、海洋生物など)を通じて毒性物質を体内に注入することを指す。

またノガス医師は、SPMCには、コブラおよびキングコブラ咬傷に対応する抗蛇毒血清が備えられており、複数の州から重症患者を受け入れる紹介医療機関となっていると述べた。必要に応じて、他の医療機関から抗蛇毒血清を必要とする患者がSPMCへ搬送されるという。

都市化がヘビとの遭遇増加に影響

彼女はまた、都市化が人々とヘビの遭遇増加の一因になっていると付け加えた。

「ダバオは非常に都市化が進んでいます。以前は森林だった地域が住宅地に変わり、その結果、私たちはヘビの生息地に入り込んでいるのです」と述べた。

国連環境計画(UNEP)によると、都市化は野生生物の生息地の喪失・破壊の主要な要因の一つとされている。また、森林や湿地、草原などの自然環境が道路や建物、インフラへと転換されることで、動物の生息空間が減少すると定義されている。

救急対応の改善

救急対応の改善に向けて、ノガス医師はSPMCがセントラル911および消防局と連携し、「化学安全およびヘビ咬傷ケア・キャラバン」を実施していると述べた。この取り組みは、ダバオ市内のバランガイ(行政区)対応者や保健従事者を対象に、病院搬送前の段階でヘビ咬傷に適切に対応できるよう訓練するものである。

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