サラ・ドゥテルテ副大統領は、自身に対する弾劾手続きを巡るフェルディナンド・マルコス・ジュニア大統領の個人的見解について「重要ではない」と述べ、弾劾裁判は憲法と適正手続きに基づいて進められるべきだと強調した。
この発言は、2026年7月6日、カナダ滞在中だったマルコス大統領が、ドゥテルテ副大統領について「上院弾劾裁判所で自身に対する疑惑に答える方が、はるかに容易だろう」と述べたことを受けたものだ。マルコス大統領はまた、自身がドゥテルテ氏の立場であれば、弾劾裁判への出席を求めるだろうとの考えを示していた。
ドゥテルテ副大統領に対する弾劾裁判は、7月6日に上院弾劾裁判所で正式に開始された。
ドゥテルテ氏は声明で、弾劾手続きの対象者には、弁護人による代理を受ける憲法上の権利があり、自ら証言するかどうかは法的戦略に基づく判断であると説明した。
その上で、「弾劾手続きにおける大統領の見解は重要ではない。本人が証言するかどうかの判断は法的戦略および憲法上認められた権利に関わるものであり、弾劾手続きは憲法と適正手続きによって導かれなければならない」と述べた。
また、弾劾を成立させるための立証責任は、引き続き訴追側にあると指摘した。
ドゥテルテ氏は、本人が直接証言しないことが説明責任や透明性の欠如を意味するとの見方を否定した。
「弁護人を通じて対応することは、説明責任を低下させるものでも、透明性の欠如を示すものでもない。弾劾裁判の信頼性は、対象者本人が証言台に立つかどうかではなく、法の支配を順守することによって保たれる」と述べた。
さらに、公職者は法的手続きに個人的な見解を持ち込むべきではないとの考えを示した。
「公共の問題について発言する際、公職者は個人的な意見ではなく、法律、確立された政策、科学的根拠、客観的事実に基づいて対応することが求められる」と語った。
一方、下院の弾劾訴追団は、上院で行われる弾劾裁判に向けて57人の証人候補を指名した。
訴追側によると、証人候補には副大統領府(OVP)の首席補佐官ズレイカ・ロペス氏をはじめ、政府関係者や法執行機関関係者が含まれている。
ドゥテルテ副大統領を巡る主な告発内容には、6億1,250万ペソに上る機密費の不正使用疑惑、説明のつかない資産に関する疑惑、贈収賄や汚職疑惑、さらにマルコス大統領に対する暗殺計画を巡る疑惑などが含まれている。






