「1日の稼ぎの半分以上がガソリンに消えていく。子供たちの夕食のおかずが、1品、また1品と消えていくんだ。地獄だよ。」
ダバオ市内のショッピングモール前。いつもなら威勢よく客を誘うトライシクルドライバーのブランダーさんが、消え入るような声でつぶやきました。彼の視線の先にあるのは、かつての2倍以上に跳ね上がったガソリンスタンドの掲示板。そこには、ダバオ市民がこれまで見たこともないような数字が並んでいます。
2026年3月24日、マルコス大統領による「国家エネルギー非常事態」の発令。 中東での軍事衝突、そして生命線であるホルムズ海峡の封鎖。遠く離れた異国の争いが、今、私たちが毎日乗るジプニーの運賃を、食卓に並ぶ野菜の値段を、そしてダバオの夜の明るさまでも変えようとしています。
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