【News】ハミギタン山地野生動物保護区、今回見つかったのは「ゾウムシ」の新種

アポ山

ダバオオリエンタル州のハミギタン山地野生生物保護区(Mt. Hamiguitan Range Wildlife Sanctuary: MHRWS)で、また新たな生物が見つかった。今回発見されたのは、2種類のあらたな「ゾウムシ」で、環境天然資源省(DENR)が発表した。今回見つかったゾウムシは、どのような特徴をしているのだろうか?

今回見つかった新種は、「Metapocyrtus villalobosae」と「Metapocyrtus Gapudi」という名前のゾウムシだ。これら2体はダバオオリエンタル州Governor GenerosoのバランガイSuropで見つかり、この場所はハミグタン山の低地に広がる森林である。

8月24日の論文審査がある専門誌の発表で明らかになった今回の調査によると、「Metapocyrtus villalobosae」は、これまで知られているゾウムシとも異なることが分かっている。長い口器は横幅があり、体には青から明るい黄色および金色に変わる色がついていて、貴金属のような光を反射している。また、それぞれの翅(はね)の上半分には縞模様が入っている。これまで見つかっているゾウムシと比べ、このような色や模様が異なっていることが新種となった決め手だという。

また、「Metapocyrtus  gapudi」は、明るい青および暗い青の独特な模様や、翅や前胸背板、口器、および腹部には、その模様の間に黄色と白色が入っている。また、足は全体が黒くなっている。このゾウムシも、これまで見つかっているゾウムシと前胸背板および翅の模様が似ているが、体や足が一色である点で異なるという。

先日、同保護区では新種のヤドリギが見つかるなど、新種の動植物がこれまで数多く見つかっている。今回ゾウムシを発見した研究者もまた、保護されていない、そしてまだ研究の余地が十分残っているミンダナオの自然には未知の種類がまだたくさんいるはずだと語っている。

ハミギタンの大自然から、今後もさらに新種の動植物が見つかることが期待される。

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