【News】市内20の事業所がロックダウン、家庭内感染がさらなる感染増加につながる

領事館

感染拡大が高止まりの状態が続くダバオ市では、これまで職場内クラスター発生により20箇所の事業所がロックダウンに入っている。Covid-19タスクフォースのMichelle Schlosser医師によると、この数字は公的機関および民間企業のものを含んでいるという。しかしながら、感染の主流は職場内感染から家庭内感染へ置き換わっているという発表も出ている。

Schlosser医師によると、ロックダウンに入っている事業所は、地区にある保健所の追跡調査官に濃厚接触者リストの提出ができなかった箇所だという。さらに、職場内で感染対策を怠った事業所にもロックダウンを課したという。同医師は、クラスター感染が発生した事業所もまた、感染対策を怠っていたと考えている。これらのことから、職場でクラスター感染が発生した箇所だけでなく、一人でも感染者が出た際、濃厚接触者リストが提出できない、感染対策を取っていないという状況が見られる箇所もまたロックダウンの対象となったことが分かる。徹底して感染リスクを抑えようとする動きが分かる。

また、地区の保健所ではリスク評価もおこなっている。事業所から数名しか陽性者が見つからない場合でも、集団感染のリスクが高いか直に評価をおこなうことになっている。Schlosser医師は、「考えるべきことのひとつは建物です。最低限の感染対策がおこなわれているか、シフトを調整しているのか、ソーシャルディスタンスを守っているのか、医師や医療従事者から見てリスクと思わしきところはないだろうか確認するのです」と語った。

ダバオ保健所のAshley Lopez医師は、以前に半数以上が職場で感染拡大しており、現在感染拡大が進んでいる要因となっているとコメントしていた。ダバオ市もまた、公的機関や民間企業で大規模なクラスター感染が発生したとコメントしていた。また、最近はCovid-19陽性者が複数見つかっていたBPO企業3社でロックダウンが解除された。しかしながら、最近のダバオ保健所の発表によれば、職場内感染は減少傾向にあり、市中感染については少しずつ発生しているという。割合でいうとダバオ市内の感染の約6割が市中感染となっており、その中でも家庭内感染が多くなっている。

感染拡大が進む場所が、公的な場所から家庭へと移ってきている。家庭内でも感染対策が求められているといえよう。