【News】市内の分水地点の自然環境を守るため、決議が出される

山間部

先日お伝えしたPanigan-Tamugan川のごみ問題に進展があった。5月21日の午後、川の保全を管轄するダバオ市議会の委員会「Watershed Management Council: WMC」は、ダバオ市内の川の分水地点においてトレッキングなどのレクレーション活動を禁止するための決議を出した。

WMCによると、出された決議は2つに分かれているという。どちらの決議も、Panigan-Tamugan川を初めとした分水地点に捨てられたごみに関するものだ。そして、決議3では、ダバオ市の分水地点においてトレッキングを禁じており、決議4ではダバオ市やSangguniang Panlungsodの分水地点においてレクレーション活動をおこなう際にはガイドラインに従うことと記載されている。ダバオ市役所は、「この対応は、支流地点にトレッキングをした人やその土地に住む人々がごみを捨てているケースが増えているのでおこなった」と述べている。

また、同決議を出す前の5月19日には、環境委員会の長であるDiosdado Mahipus Jr.議員によるヒアリングもおこなわれている。ダバオ市役所は、今回の提案はごみの投棄問題をガイドラインに含めることにつながり、結果としてガイドラインの内容がさらに良くなったと語った。さらに、教育および情報チームが、分水地点を有するすべてのバランガイで清掃活動をおこなうことを要請することも組み込まれる予定だ。

ダバオ市は、「もし環境を守る仕組みが実際に出来上がっていなければ、市内の分水地点や危機に瀕した高地における人間の破壊行為は見つからないままだったでしょう」と語っている。さらに「市が職務をいい加減にしていると遠まわしに言うことは誇張であり、不公平であり、まったく間違ったことです」とも語った。

また、清掃活動をおこなってきたボランティアは市の高地を守っていくための重要なパートナーだと述べ、協力して自然を守っていく姿勢を見せた。今回問題になっているPanigan-Tamugan川付近は、ダバオ市のバルク水計画の取水地となっており、水質保全は喫緊の課題となっていた。今回の決議によって、該当の川だけでなく、市内すべての水源の環境が保たれることを期待したい。