【News】献血の減少で輸血用血液が不足、フィリピン全土で臨界点間近か

SPMC

新型コロナウイルス(以下、Covid-19)の感染拡大により、各病院は様々な対応に追われ、既存の入院患者や疾患を持つ市民にも大きな影響を与えている。しかし、このパンデミックは、輸血用血液の不足という新たな懸念を引き起こしている。

パンデミックの中であっても、多くの人が輸血を必要としており、献血活動は必須だ。もちろん、フィリピン政府によって献血活動は禁止されていないが、通常通りに自由に外出ができない状況下では、献血者が激減し、特に強化されたコミュニティ防疫(ECQ)中には、各コミュニティの封鎖の影響を大きく受けた。これにより、ダバオ市はもちろん、フィリピン全土で献血者の数が劇減した。 フィリピン保健省のMaria Rosario Vergeire氏は、ABS-CBNのインタビューにおいて、Covid-19パンデミックが間接的に国の血液供給に障害を引き起こしたと述べ、血液の供給が臨界レベルに近づいていることを強調した。ダバオ市だけでみると、市内での血液供給量は、昨年の同時期と比較して、1月から7月までは75%も減少しているという。

直接的な感染の脅威もさることながら、パンデミックの長期化により、多方面に影響が出始めている。Covid-19とは関係のない病気や事故などで、本来助かるはずの命も助からないといった状況を避けるために、一日も早いワクチンの開発に期待したい。